設計から木材準備、型枠、注型、硬化、研磨、脚取付までに加え、日本で購入可能なエポキシレジンを用途別に整理した実践ガイドです。
硬化を速めるために硬化剤を増減すると、未硬化や性能不足の原因になります。
発熱が逃げず、黄変、収縮、亀裂、発煙などにつながります。
色、気泡、硬化、木材との相性を、本番前に同じ環境で確認します。
| No. | 工程 | 主な作業 | 完了判定 | 注意点・失敗防止 | 重要度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 用途・寸法設計 |
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搬入でき、脚・床が重量を支えられる。使用時の反り止め構造が決まっている。 | 樹脂部分を広くし過ぎると、材料費・重量・発熱リスクが増える。初回は小型天板を推奨。 | 重要 |
| 2 | 樹脂・仕上げ方式の選定 |
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使用条件を1枚の作業票にまとめ、当日の室温・注型寸法が適合している。 | テーブルトップ用の薄塗り樹脂と、厚物注型用樹脂を混同しない。数値は製品間で流用しない。 | 最重要 |
| 3 | 木材選定・乾燥確認 |
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加工後に大きく動きそうな材、湿った材、腐朽部を除外できている。 | 湿気や不安定な木部は、気泡、白濁、接着不良、後日の割れ・剥離につながる。含水状態は木材と環境に合わせて判断。 | 最重要 |
| 4 | 木材加工・清掃 |
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接着面が堅く、乾燥し、粉・油・ワックスなどの汚染がない。 | 樹皮を残したまま埋めると、樹皮層から剥離しやすい。圧縮空気だけでは粉を奥へ押し込むことがある。 | 最重要 |
| 5 | シールコート・小穴処理 |
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多孔質面が封じられ、本注型時に木材から連続的な気泡が出にくい状態。 | 厚く塗り過ぎず、製品指定の再塗布条件を守る。完全硬化後に重ねる場合は、指定どおり研磨・清掃する。 | 重要 |
| 6 | 型枠制作・漏れ試験 |
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型枠がねじれず、水平で、木材が浮かず、全継ぎ目が密閉されている。 | 樹脂は小さな隙間から漏れる。コーキングは乾燥後に使用。木材には浮力がかかるため、上からの固定も必要。 | 最重要 |
| 7 | 必要量計算・段取り |
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作業中に道具を探す必要がなく、可使時間内に注型できる計画。 | 必要量すべてを一つの深い容器で混ぜると蓄熱しやすい。製品条件に合わせて扱えるバッチ量に分ける。 | 最重要 |
| 8 | 計量・混合 |
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筋状の未混合がなく、投入量が記録され、作業開始時刻が明確。 | 目分量禁止。配合比を変えない。速すぎる攪拌は空気を巻き込む。容器底や壁の未混合液を天板へ直接かき出さない。 | 最重要 |
| 9 | 注型・気泡処理 |
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最大注型厚を超えず、漏れ・急激な発熱・浮きがない。 | 炎を長時間当てない。木材内部から後発気泡が出る場合がある。過熱兆候があれば近づき過ぎず、製品の緊急手順を優先。 | 最重要 |
| 10 | 養生・完全硬化 |
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製品指定の硬化条件を満たし、押して跡がつかず、加工可能な状態。 | 早すぎる脱型・研磨は変形や目詰まりの原因。養生中の急な温度変更は避ける。密閉して熱をこもらせない。 | 最重要 |
| 11 | 脱型・面出し |
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両面が平行で、必要厚を残し、亀裂・大きな空洞がない。 | 無理にこじると欠ける。面出しで削る量を設計時に見込む。樹脂粉じんを吸引し、目・呼吸器・皮膚を保護する。 | 重要 |
| 12 | 研磨・表面仕上げ |
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前番手の傷、白い研磨跡、ピンホールがなく、希望の艶に達している。 | 番手を飛ばすと深い傷が残る。樹脂と木の仕上げ材の適合を試験片で確認。鏡面は傷が目立ちやすく維持負担も高い。 | 重要 |
| 13 | 脚・反り止め取付 |
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がたつきがなく、荷重をかけても安定し、固定部に割れがない。 | 樹脂と木の境界付近へ無計画にビスを打たない。脚の幅と反り止めが天板サイズに適合しているか確認。 | 重要 |
| 14 | 最終検査・使用開始 |
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安全に使用でき、熱・紫外線・清掃方法について利用者が理解している。 | 脱型可能、加工可能、使用可能、完全硬化は同じ意味ではない。使用開始日は最も遅い条件に合わせる。 | 重要 |
自然な川形状は幅が一定ではないため、区間を複数に分けて計算するか、型枠へ計量済みの乾いた充填材を入れて体積を見積もります。最終量は製品密度と実測空隙で補正してください。
具体的な日数は樹脂、注型厚、室温、仕上げ材で大きく変わります。販売ページの目安だけでなく、製品の正式なTDSを確認してください。
| 症状 | 主な原因 | 予防 | 発生後の考え方 |
|---|---|---|---|
| 固まらない・べたつく | 配合比ミス、混合不足、低温、硬化時間不足、容器壁の未混合液 | 正確に計量し、底・側面まで混ぜ、時刻と室温を記録 | 上から新しい樹脂を流して隠さず、未硬化部を安全に除去して原因を特定。製品サポートへ確認。 |
| 黄変・亀裂・縮み | 厚すぎる注型、室温過高、大量混合、薄塗り用樹脂の深物使用 | 厚物用樹脂を使い、最大注型条件を守り、必要なら分層 | 構造的な亀裂や熱損傷は削除・再施工が必要。表面だけの研磨では解決しない場合がある。 |
| 気泡が多い | 木材の未シール、速い攪拌、低温高粘度、複雑な空隙 | シールコート、ゆっくり混合、注型経路の確保、試験片 | 硬化前は製品指定の気泡処理。硬化後は穴を開けて充填し、再研磨する場合がある。 |
| 型枠から漏れる | 継ぎ目不足、コーキング未乾燥、型枠変形、固定不足 | 全継ぎ目を二重確認し、空の状態で検査、下部を養生 | 硬化前の補修は時間勝負。流出先と緊急封止材を事前準備。 |
| 木材が浮く・ずれる | 浮力、固定不足、注ぐ勢い | 上方向・横方向を機械的に固定し、ゆっくり注ぐ | 硬化途中に無理に押すと模様が乱れる。早期に安全に修正できない場合は設計変更を検討。 |
| 剥離・境界割れ | 樹皮・腐朽部、粉・油・湿気、木の動き、接着面不足 | 健全部まで除去し、乾燥・清掃、適切なシール・接着処理 | 剥離部を健全部まで除去し、表面処理後に再充填。原因が木の動きなら構造も見直す。 |
| 表面に穴・魚眼 | 油、シリコーン、ワックス、粉じん、表面の凹凸 | 汚染源を分離し、平滑に研磨・清掃。試験片で適合確認 | 完全硬化後に汚染を除去し、研磨して再コート。原因物質が残ると再発する。 |
| 研磨傷が消えない | 番手飛ばし、前番手の傷残り、研磨粉の再付着 | 番手ごとに傷方向を変え、照明で確認、清掃して次へ | 傷が入った番手まで戻る。研磨剤だけで深い傷を隠さない。 |
| 天板が反る | 木材の含水変化、片面だけの仕上げ、削り過ぎ、反り止め不足 | 材料を環境になじませ、両面を適切に仕上げ、構造設計を行う | 脚・反り止めの見直し、再平面出しを検討。ただし厚みを失うため限界がある。 |
500×300mm程度のサイドテーブルなら、材料費、発熱、型枠漏れ、研磨負担を抑えられます。
木材・気泡・硬化状態を観察しやすく、色の混ぜ過ぎによる失敗も減らせます。
平面出し、集じん、養生場所が必要です。最初の1台は設備と指導のある場所が安全です。
リバーテーブルの川部分や大型オブジェ向け。硬化が遅い代わりに、発熱と収縮を抑えやすいタイプです。
コースター、試験片、小型サイドテーブルの積層注型向け。大型一発注型には適しません。
薄膜で平滑性・艶・硬度を出す用途。川部分を数cm埋める樹脂としては使用しません。
| 製品 | 区分 | 国内での購入先・URL | 主な容量・配合 | 特徴 | レジンテーブルへの適性 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| FLAWLESS RESIN 注型用 | 厚物・大型 | EPOXY RESIN STORE | 400g・1kg・4kg・20kg等 重量比 A:B=3:1 |
低発熱・低収縮で緩やかに硬化。大型作品、透明作品、リバーテーブル向け。25℃で脱型目安48~72時間、最高硬度まで約2週間と案内。 | ◎ 本体注型の有力候補 大型は20kg、小型試作は400g~4kgが選びやすい。 |
作品寸法と混合量で許容厚が変わる。遅硬化のため、薄い部分では表面にしわが出る場合がある。 |
| FLAWLESS RESIN クラフト用 | 小~中型 | EPOXY RESIN STORE | 1kg・4kg等 重量比 A:B=3:1 |
超低粘度で混ぜやすく、気泡が抜けやすい。透明性・難黄変性を重視。小~中型の立体作品向け。 | ○ 小型天板・試験片 薄い積層で使う小型リバーテーブル向け。 |
大型の川部分を一度に流す用途では、注型用モデルを優先。温度・厚みで硬化速度が大きく変わる。 |
| フレンズクリアレジンL | 厚物注型 | FRP素材屋さん本店 | 4kg 主剤3kg+硬化剤1kg 重量比3:1 |
低粘度、低発熱、難黄変。販売店案内では20℃で約5cmまでの一層注型に対応。F☆☆☆☆登録商品。 | ◎ 小~中型の本体注型 国内通販で比較的選びやすい。 |
約5cmは20℃などの条件付き。25℃で完全硬化7日間の案内があり、早期加工を避ける。 |
| 新リバーウッドレジン | 厚物注型 | 大橋塗料 | 4kg 主剤3kg+硬化剤1kg 重量比3:1 |
高透明・難黄変。従来品より硬化を遅くして発熱を抑え、2cm以上の厚層でも変色・泡残りを抑える設計。可使時間85分(25℃)。 | ◎ 小~中型の本体注型 専用着色剤や仕上げシステムも選択可能。 |
完全硬化条件は25℃で7日間。専用ウレタントップコートを含めたシステム施工も検討する。 |
| ウッドレジン ナチュラル | 大型注型 | Mstore 楽天市場店 | 12kg 主剤:硬化剤=2:1 |
日本製。低発熱・遅硬化、低粘度、セルフレベリング、自己脱泡を特徴とする大型作品向け。完全硬化目安7日。 | ◎ 中~大型の本体注型 12kg単位でまとまった量を調達しやすい。 |
一層の最大厚は販売ページ・説明書の最新条件を確認。必要量が12kgを超える場合も、一括混合せず許容バッチ量を守る。 |
| アイカピュアレジン | 厚物・業務向け | アイカ工業 製品情報 取扱店・代理店へ問い合わせ |
グレード・荷姿は要確認 従来品は主剤・硬化剤・促進剤型 |
国内メーカーの厚物注型用樹脂。高透明、耐光性、硬度を特徴とし、6色の専用トナーを展開。食品衛生法の規格基準への適合を案内。 | ◎ 業務品質を重視する場合 大型制作や継続制作を専門業者と行う場合の候補。 |
一般ECでの小分け販売より代理店調達向き。グレードごとに液数・混合比・施工条件が異なるため、最新技術資料を取り寄せる。 |
| クリスタルモールドレジン | 小型鋳込み | Mstore レジン一覧 | 400g・1.2kg 主剤:硬化剤=3:1 |
日本製、低臭、ノンVOC、高透明。トレー、キューブ、シリコンモールドなどの小型鋳込み向け。完全硬化目安3日。 | △ 試験片・小物専用 色見本や木片との相性試験に使いやすい。 |
大型リバーテーブルの深い川部分へ流す製品ではない。最大寸法・厚みを商品説明で確認する。 |
| コーティングレジン Mstore | トップコート | Mstore レジン一覧 | 1.2kg 主剤:硬化剤=4:3 |
日本製、低臭、ノンVOC。表面平滑性と艶を出す薄膜トップコート用途。完全硬化目安4日。 | ○ 最終表面仕上げ 本体注型後の艶出し候補。 |
川部分の厚物注型には使用しない。下層樹脂との再塗装可能時間や研磨条件を確認する。 |
| FLAWLESS RESIN 超硬層用 | トップコート・下塗り | FLAWLESS RESIN 製品比較 | 容量別ラインナップ 製品ページで確認 |
ラインナップ中で高硬度。テーブルトップコート、平たい小物、木材の気泡止め下塗り向け。速硬化・高発熱型。 | ○ 表面強化・シール | 高発熱のため深物注型禁止。薄膜・平物向けとして使い分ける。 |
| ArtResin | アート・トップコート | Amazon.co.jp メーカー仕様 |
輸入品・複数容量 体積比1:1 |
透明なアート・木部表面の光沢コーティング向け。メーカー推奨の標準層厚は約3mm。 | ○ 薄い表面仕上げ × 深い川部分 |
国内在庫・価格・日本語SDSの有無が変動する。数cmのディープポア用途ではなく、複数の薄層またはトップコート用。 |
| CRAFT RESIN Deep Pour | 輸入・厚物 | Amazon.co.jp 検索 | 輸入品・容量別 商品仕様で確認 |
ディープポア用として販売され、海外製品では約2インチ級の注型をうたう商品があります。 | ○ 条件が合えば本体注型 | 国内正規流通・日本語説明・SDS・保証窓口を確認。海外レビューの条件を日本の夏季室温へそのまま当てはめない。 |
購入可否と掲載価格は2026年7月25日時点の公開ページ確認に基づきます。在庫、価格、容量、処方は変更される場合があります。「最大注型厚」は単純な製品ランキングではなく、室温・総量・面積・型枠・着色量を含む施工条件です。
同じ5cm厚でも、コースターと2mテーブルでは発熱条件が異なります。厚みだけで選ばないでください。
夏の高温は反応を加速し、冬の低温は気泡・硬化不良を招きます。養生中まで管理できる製品を選びます。
全面研磨仕上げ、薄膜トップコート、ウレタントップコートでは、必要な樹脂と工程が変わります。
本資料は一般的な工程整理です。使用製品の正式なTDS・SDS・説明書、工房の安全規則、工具メーカーの取扱説明書を優先してください。