大人4人 自宅備蓄:7日を推奨 携帯向け v1.0 / 2026-08-19

地震・洪水などの災害時
買い出し・備蓄ガイド

「何が先に無くなるか」だけでなく、実際に生活を維持する順番で整理。数量は健康な成人4人を基本にした目安です。
最重要:発災後の買い出しより、平時の備蓄が正解です。
地震直後は余震・火災・道路損傷、洪水時は急な増水があります。津波警報・注意報、危険な浸水、避難指示がある場合は 買い物に行かず避難を優先してください。店に行くのは「安全が確認でき、避難の必要がなく、不足品を補う場合」に限定します。
84 L水:4人×3L×7日
140回携帯トイレ:4人×5回×7日
84食主食:4人×3食×7日
24本*カセットボンベ:政府広報の目安換算
* 政府広報の「1人1週間あたり約6本」を4人分に換算。実際の消費量は調理回数・気温・器具で変わります。大量保管は高温・直射日光を避けて安全に。

1. 店頭から早く消えやすい/先に確保するもの

東日本大震災などでは水、食料、乾電池、トイレットペーパー等が品薄化。大規模災害では物流そのものが止まるため、平時にローリングストックしておくのが基本です。
飲料・調理用の水
最優先断水
4人・7日:84L
最低3日:36L
2Lペットボトルなら42本 / 最低18本
1人1日3Lが公的な標準目安。飲用だけでなく最低限の調理にも使います。
生活用水は別枠。保管場所を1か所に集中させず、複数箇所へ分散すると破損時に強い。
携帯トイレ・凝固剤
最優先見落とされやすい
4人・7日:140回分
最低3日:60回分
成人平均5回/日として、経産省・内閣府が1人35回/週を目安としています。断水時でも便器が無事なら袋式トイレが使えます。
下水管損傷の可能性がある地震直後は、確認前に水を流さない方が安全です。
常温保存できる食料
最優先品薄化しやすい
4人・7日:主食84食分
うち24食以上は加熱・水不要にする
パン、パックご飯、レトルト、缶詰、栄養補助食品、ナッツ、羊羹など。最初の1〜2日は調理不能を想定します。
カップ麺・乾麺だけに偏ると水と燃料を大量消費します。缶詰やそのまま食べられる食品を混ぜるのが重要。
カセットコンロ+ボンベ
早期品薄停電・ガス停止
コンロ:1〜2台
ボンベ:公式目安換算24本/週
温かい食事と湯を確保できます。政府広報ではカセットボンベを1人1週間約6本の目安としています。
使用量はかなり変動します。調理不要食品を増やせば削減可能。高温・直射日光・火気を避けて保管。
モバイルバッテリー・充電ケーブル
停電通信
10,000〜20,000mAh級を4台(1人1台)
ケーブルは端子別に予備1〜2本
スマホは連絡、地図、防災情報、決済、ライトの基盤。家族で1台だけだと充電待ちが発生します。
月1回程度、残量と膨張を点検。高温の車内放置は避けます。
LEDライト・乾電池
停電品薄化しやすい
ヘッドライト4個+ランタン1〜2個
乾電池:各機器につき交換2セット以上
両手が空くヘッドライトは、夜間の片付け・トイレ・避難で特に有効。
単1・単2だけの古い機器より、家庭で共通化しやすい単3/単4・USB充電機器を中心にすると在庫管理が楽。
トイレットペーパー
かさばる品薄化しやすい
普段の1か月消費量
4人なら概ね12〜24ロール相当を目安に調整
経産省は家庭で約1か月分の備蓄を推奨。製品の長巻き/ダブル等で消費量が大きく違うため、家庭の実績ベースが最も正確です。
「1パックを開けたら次を買う」方式にすると買い占め不要。
常用薬・お薬情報
代替困難個人差
常用薬:余裕分を確保
お薬手帳・マイナ保険証・薬名の写真/紙控え
災害時に同じ薬を正確に伝えられることが重要です。
処方薬の余裕日数は薬の種類で異なるため、平時に医師・薬剤師へ相談してください。

2. 「あったら困らない」実用品

派手な防災用品より、衛生・明かり・情報・ゴミ処理・季節対策の方が長期化した時に効きます。
ポリ袋・ゴミ袋
45L:30〜50枚
小〜中サイズ:100枚程度
携帯トイレ、汚物隔離、防水、ゴミ、簡易手袋、濡れた衣類の分離まで用途が多い。
食品用ラップ・アルミホイル
ラップ:2〜3本
アルミホイル:1〜2本
皿に敷けば洗い物の水を節約。食品保存、簡易包帯の保護などにも使える。
ウェットティッシュ・体拭き
大判ボディシート:4〜8パック
手拭き:4パック以上
断水中の衛生維持に有効。入浴できない期間のストレスも下げます。
衛生用品
マスク:28〜56枚
歯ブラシ4本、液体歯磨き1〜2本、消毒剤1〜2本
避難所・断水・粉じん環境で使いやすい。生理用品、紙おむつ等は該当者の普段量+余裕分を。
乾電池/USB対応ラジオ
1〜2台
携帯回線が混雑・基地局停止しても、放送から情報を得られる可能性があります。
手回し機能は「補助」と考え、乾電池・USB給電も使える機種が実用的。
現金(小銭・千円札)
2〜4万円程度を分散
100円・500円硬貨、千円札を多めに
停電・通信障害でカードやQR決済、ATMが使えない場面への備え。
金額は家庭事情に合わせて。全額を非常袋1つに集中させない。
厚手手袋・軍手
4〜8双
割れたガラス、片付け、瓦礫、濡れた物の移動に。薄い軍手だけより作業用手袋が安心。
運動靴・踏み抜き対策
4人分(寝室にも靴を用意)
地震では割れたガラス対策。洪水避難は、長靴より紐で締められる運動靴が推奨されています。
レインウェア
上下またはポンチョを4人分
強風時は傘より両手を空けやすく、避難時に有利。
季節対策
夏:冷却タオル、帽子、電池/USB扇風機、経口補水系飲料
冬:防寒着、毛布、使い捨てカイロ4人×7日分
停電で冷暖房が止まると、食料以上に体温管理が問題になる場合があります。
基本工具・笛
笛:4個
バール/ハンマー/ドライバー等:家庭に1セット
閉じ込め時の合図、家具や扉の応急対応に。使い慣れた工具が最も有効。
重要情報の紙控え
家族4人分を1セット+予備
連絡先、保険、薬、避難先、親族番号などを紙にも保存。スマホ紛失・電池切れに備えます。

3. 「防災用品っぽいが、優先順位は低い/使い方に注意」

「役に立たない」と断定するのではなく、同じ予算・収納スペースなら他を先に買うという意味で整理しています。
ろうそく → LEDライトを優先
推奨:原則0本でもよい。代わりにLEDヘッドライト4個+ランタン。
地震後・停電時は可燃物散乱やガス漏れの可能性があり、裸火は火災リスク。実際に停電時のろうそくを原因とする火災も報告されています。
スマホ充電を「手回し発電だけ」に頼る
手回しは補助用途。先にモバイルバッテリー4台を。
長時間の手回しは労力が大きく、スマホの大容量電池を日常的に満充電する手段としては効率が悪い。ラジオ・LED・緊急通話分の補助と考える方が現実的。
水だけで戻す乾燥食品を大量に買う
非常食全体の一部に。24食以上は加熱・水不要品を。
断水時は「食べるための水」が飲料水を圧迫します。乾麺・アルファ米だけに偏らず、そのまま食べられる缶詰・レトルト・栄養食品を混ぜます。
洪水避難用の長靴
避難用としては優先しない。紐で締められる運動靴を4人分。
浸水すると水が入り、足を取られやすくなります。内閣府や自治体も運動靴を推奨しています。
豪華な「全部入り防災セット」だけ買って安心する
1セットより、家族4人に分散
セット品は水・トイレ・電源など消耗品の数量が不足しやすく、家族全員にライトや充電手段が行き渡らないことがあります。
家庭内でのガソリン大量備蓄・屋内発電機
推奨しない。車は平時から燃料を極端に減らさない運用を。
燃料は火災リスクが高く、エンジン式発電機は一酸化炭素中毒の危険があります。使う場合は製品説明と消防上の安全条件を厳守し、屋内・車庫内では使用しないでください。
浄水ストローだけで水問題を解決しようとする
補助品。まず84Lの備蓄水。
浄水器は製品ごとに除去対象が異なり、海水・化学物質・汚染水に万能ではありません。都市災害では安全な備蓄水・給水拠点の方が確実。
大型ナイフ・多機能サバイバル用品を最優先
後回し。水・トイレ・食料・電源・ライトを先に。
一般家庭の在宅避難では、消耗品と衛生・通信の不足が先に生活を止めます。工具は普段使いできる物を少数そろえる方が実用的。

4. 災害が起きてしまった後、買える状況ならこの順番

順位買う物判断
1常用薬・水代替不能または生命維持に直結。水は不足量だけ。
2携帯トイレ断水・下水損傷が起きると即必要。4人なら140回/週を基準。
3加熱不要の食品パン、缶詰、栄養食品、レトルト等。最初は「調理できない」を前提に。
4電源・照明モバイルバッテリー、電池、LEDライト。情報収集能力を維持。
5カセットコンロ・ボンベ長期停電・ガス停止なら重要。ただし安全な保管・換気が前提。
6衛生用品トイレットペーパー、ウェットティッシュ、生理用品、紙おむつ等。
7季節品夏の暑熱、冬の低体温対策。時期により順位を2〜3位まで上げる。
8補助防災用品工具、浄水器、追加の収納用品など。基本物資を確保した後。
買い占めはしない。 発災後は物流遅延と需要集中が同時に起きます。必要量だけ補い、以後は配給・給水・自治体情報を確認する方が安全です。

5. 地震と洪水で「行動」が違う

地震

  • まず揺れから身を守る。火災・ガス臭・建物損傷を確認。
  • 海岸・河川付近で強い揺れ、または長いゆっくりした揺れを感じたら、買い物ではなく直ちに高い場所へ避難。
  • 下水設備の安全が不明ならトイレを水で流さず、携帯トイレへ切替。
  • 割れたガラス対策として靴・手袋・ライトを早期に使用。

洪水・台風

  • 警戒レベル4までに危険な場所から避難。その段階で買い物に出ない。
  • 豪雨時は屋外移動・車移動そのものが危険。
  • 避難時は長靴より紐で締められる運動靴。荷物はリュックで両手を空ける。
  • 水・食料84L/84食を持って避難するのではなく、非常持出し袋は軽量化。自宅備蓄と持出品を分ける。
非常持出し袋:4人で何を持つ?

自宅備蓄7日分とは別に、「逃げるための荷物」は軽くします。

  • 水:500mL×2本/人程度(4人で4L程度から。暑熱・距離で調整)
  • 加熱不要食:1人1〜2食
  • スマホ、モバイルバッテリー、ケーブル
  • ヘッドライト1人1個
  • 常用薬、お薬情報、最低限の救急用品
  • レインウェア、手袋、タオル、マスク
  • 現金、重要連絡先、身分確認情報の控え

6. 最初にそろえる「4人家族スターターセット」

全部を一度に買う必要はありません。 まず赤字相当の必需品から始め、日常消費→補充のローリングストックへ移行します。
品目4人分の目安優先
水84L(最低36L)S
携帯トイレ140回(最低60回)S
食料84食相当 / 24食以上は加熱不要S
常用薬各人の必要量+余裕 / お薬情報S
モバイルバッテリー4台A
LEDヘッドライト4個A
LEDランタン1〜2個A
乾電池使用機器の交換2セット以上A
カセットコンロ1〜2台A
カセットボンベ最大目安24本/週A
トイレットペーパー普段の1か月分A
ゴミ袋45L 30〜50枚+小袋100枚A
ウェット/ボディシート合計8〜12パック程度B
ラップ2〜3本B
ラジオ1〜2台B
作業用手袋4〜8双B
運動靴4人分B

7. 根拠・参考資料

数量の基準は主に政府資料。品薄傾向は過去災害の記録・報道も補助的に参照しています。

内閣府 防災:最低3日、できれば1週間。飲料水1人1日3L。
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/check.html
内閣府 防災:災害用トイレは成人1日平均5回、4人×7日=140回分。
https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/r06/111/news_08.html
経済産業省:災害時トイレ 1人35回/7日。
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/toirebichiku.html
政府広報オンライン:水、カセットコンロ、カセットボンベ、食品備蓄。カセットボンベ1人1週間約6本の目安。
https://www.gov-online.go.jp/article/202607/radio-3664.html
政府広報オンライン:ローリングストック、食品は1週間分を意識。
https://www.gov-online.go.jp/article/202103/entry-10236.html
内閣府:大災害では店舗への集中・物資不足が起こり得るため家庭備蓄が重要。
https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h25/73/bousaitaisaku.html
経済産業省:家庭のトイレットペーパー備蓄は約1か月分を推奨。
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/material_industry/index.html
消防庁:大震災で停電時のろうそくによる出火事例。
https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/h23/cat-2/2/509.html
内閣府:警戒レベル4までに危険な場所から避難。豪雨時の屋外・車移動は危険。
https://www.bousai.go.jp/oukyu/hinanjouhou/r3_hinanjouhou_guideline/
気象庁:津波警報等、または海辺で強い/長い揺れを感じたら、より高い安全な場所へ避難。
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/tsunami_bosai/index.html
川崎市防災ポータル:水害避難は紐で締められる運動靴。長靴は足を取られるため危険。
https://portal.kikikanri.city.kawasaki.jp/static/sonaeru/husuigai/06.html
参考・過去の品薄:東日本大震災時、水・トイレットペーパー・乾電池・即席食品等の品薄報道。
https://www.j-cast.com/2011/03/16090622.html?p=all